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なぜ猫年はないのか?実はよく知らない十二支

記事Nov.24th, 2020
十二支といえば年を表す子、丑、寅、卯...の順の12種類の動物を思い浮かべる人が多いはずです。しかしそもそも十二支とは何なのでしょうか?なぜ猫は十二支に含まれないのでしょうか?

そもそも十二支とは?

“十二支”とは?

十二支とは子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12の漢字のことで日付や年、時刻、方角を表すために利用されてきた一種の記号です。その起源は3000年以上前の中国の殷の時代までさかのぼり、アジアだけでなくロシアや東欧まで伝わりました。

十二支 動物 時刻 方位
ネズミ 23時~1時 11月
1時~3時 12月 北東微北
トラ 3時~5時 1月 北東微南
ウサギ 5時~7時 2月
7時~9時 3月 南東微北
ヘビ 9時~11時 4月 南東微南
11時~13時 5月
13時~15時 6月 南西微南
サル 15時~17時 7月 南西微北
17時~19時 8月 西
19時~21時 9月 北西微南
イノシシ 21時~23時 10月 北西微北

丑三つ時うしみつ”に幽霊が出るとも言われたように十二支は年を表す以外の用途にも使われました。ちなみに“丑三つ時”は“丑”が表す1時~3時の“丑の刻”を4等分した3番目の時間の2時から2時30分を表します。

現代の日本では十二支といえば子はネズミ、丑は牛、などと12種類の動物で表した年のこととするイメージが強いですが、十二支に動物が割り当てられたのは後からのことであるとする見方が強く、十二支に充てられた12の動物は十二生肖じゅうにせいしょうと呼ばれます。とはいえこの十二支に動物を割り当てる風習も古く、紀元前200年代の秦の時代にはすでにあったと見られています。

なぜ年を十二支で表すのか?

現代では“干支”というと十二支のイメージが強いですが、本来干支は十二支と甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類の十干を組み合わせた1周期が60の数を表す記号です。例えば1番最初は“甲”と“子”を組み合わせた甲子きのえねで、2020年は“庚”と“子”を組み合わせた37番目の庚子かのえね、2021年は“辛”と“丑”を組み合わせた38番目の辛丑かのとのうしの年です。この干支によって年を表す方法の歴史はかなり古く、起源は2000年以上前の中国の戦国時代までさかのぼります。

古代中国では木星が天球上を西から東に約12年かけて1周することから、天球を赤道沿いに西から東に12等分した十二次じゅうにじを1年に1次ずつ進んでいく木星の位置で年を記述しました。しかし、木星が天球上を移動する方向は西から東で、当時の人が良く使っていた十二辰じゅうにしんとは逆向きでした。十二辰は天球を赤道沿いに東から西に12等分し、それぞれの名前には十二支が当てられました。そこで木星の円軌道に直径を引いてその直径を挟んで線対象の位置に太歳たいさいという仮想の惑星を設定し、その位置、つまり十二支で年を記述できるようにしました。後になって十干を組み合わせるようになり、こうやって60年で1周する干支で年を表すようになりました。

しかし、今も木星の位置を観測すれば干支がわかるかというとそうではありません。実は木星が天球上を一周する周期は正確には11.862年なので約86年で十二辰は1辰のずれが生じます。当初はこのずれを改暦するときに補正していたのですが、途中から補正するのをやめて機械的に60年周期の干支を1年ごとに進めていくようになったので今では干支は木星の運行とは関係なくなってしまっています。

干支が日本へ伝来した時期ははっきりはわかっていませんが、古墳時代から飛鳥時代にかけてと見られています。長い時が過ぎ現代までに十干を組み合わせた干支はあまり身近ではなくなりましたが、十二支は動物が割り当てられてより親しみやすかったために忘れられずにいるとみられます。

猫が十二支にいないわけ

十二支の由来の昔話

十二支の由来というと次のような昔話を聞いたことがあるという人が多いはずです。

昔々、神様が、元日の朝に一番から十二番目までに来た動物を1年交代で動物の大将にすると言って動物たちを招集しました。

元日の朝、動物たちはこぞって神様のもとへ出発しましたが、牛は足が遅かったので前の日に出発していて、一番に神様のもとへたどり着きました。ところが、実はネズミが牛の背中に乗っていてあとわずかのところで飛び降りて走っていってネズミが一番で牛は二番となりました。

ほかの動物はというと、犬とサルは仲良く走っていたものの途中で喧嘩を始めてしまいました。以後犬とサルは仲が悪くなりました。そうこうしているうちに虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪の順に到着しました。

翌日になって猫が到着しましたが、実は猫はネズミに行くべき日を間違って教えられていたのです。そういう理由で猫は今もネズミを追いかけています。

この昔話ですが、動物たちを招集したのがお釈迦様だったりと話の細かい部分にいろいろなバリエーションが見られます。実はこのような昔話は日本だけでなく世界各地で伝えられています。

猫はなぜ十二支に入れなかったのか?

猫はとても身近な動物ですが、十二支には入っていません。犬が十二支に入っていて猫が入っていないのは不思議に思えてしまいます。十二支の昔話ではネズミに騙されて十二支に入れなかった猫ですが、本当のところはどうだったのでしょうか。

有力な説としては十二支が生まれた中国での猫の歴史の短さがあります。今ではとても身近な動物である猫ですが、十二支に動物が当てられるようになった紀元前200年代の中国では猫はまだ身近ではなかったとみられています。古代エジプトで人間に飼育されるようになった猫は神聖視されていたためかなり貴重な動物であり、国外への持ち出しは厳重に取り締まられ、密輸によってわずかに持ち出されるだけでした。後になって紀元前30年に古代エジプトがローマ帝国に滅ぼされると猫が各地に広がり、10世紀ごろまでには中国でも猫が飼育されるようになったとみられます。その一方で犬などの十二支は数千年から数万年前にすでに家畜として飼育された動物だったり、古くから神格化されていた動物で十二支に動物が結びついたころには身近な動物だったと見られます。

猫が十二支に入る国もある

子・丑・寅...の漢字に日本では動物の名前と同じ読み方がつけられているのでその感じで動物を表すのは自然なような気がしてしまいますが、本来の中国語ではこれらの漢字には動物の意味はまったく含まれていません。そしてこの12種類の動物が選ばれたかもはっきりとしたことはわかっていません。

十二支に当てられた動物は国によって実は少しずつ異なります。例えば、“亥”は日本では猪ですが、豚とする国が圧倒的に多いです。これは日本では豚の飼育が廃れて豚がいなくなったためとされます。また、国によっては“未”は羊ではなくヤギだったり、“丑”は牛ではなく水牛だったり、“寅”はトラではなくヒョウだったりします。

そして十二支に猫を当てている国もあります。例えばタイやベトナム、チベットでは“卯”にウサギではなく猫が、ブルガリアでは“寅”に猫が当てられています。なぜ元の動物から猫に置き換わったのかははっきりとはわかりませんが、これらの国では猫年があります。

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