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カルビはどこの肉?焼肉のカルビ

記事Mar.8th, 2021
焼肉屋で食べられる人気の「カルビ」。「カルビ」はどの部分の肉のことなのか。

「カルビ」とは?

「カルビ」はもともと韓国語で肋骨を意味する言葉で、韓国焼肉では肋骨の周辺についているばら肉のことを言います。単に「カルビ」というと通常は牛ばら肉ですが、豚肉である「テジガルビ」や鶏肉である「タッカルビ」もあります。

なお、韓国語の「カルビ」もモンゴル語で下腹を意味する言葉が由来であるとする説もあります。

日本での焼肉の発祥については諸説ありますが、戦後に朝鮮料理屋で提供されていたものが広まったのが焼肉の由来であるとされていて、これらの店で使われた「カルビ」という呼び方もそのまま定着したとみられます。

「カルビ」はどこの肉?

農林水産省が定めた食肉小売品質基準では牛肉の部位は以下の11種類に分かれています。

  • 牛ネック
  • 牛かた
  • 牛かたロース
  • 牛リブロース
  • 牛サーロイン
  • 牛ヒレ
  • 牛ばら
  • 牛もも
  • 牛そともも
  • 牛らんぷ
  • 牛すね

焼肉屋で「ロース」というとかたロースやリブロース、サーロインのことを言います。

その一方で「カルビ」という部位はなく、特に基準が決められているわけではありません。韓国焼肉と同様ばら肉であることが多いですが、脂身が入った肉という曖昧な意味で「カルビ」という名前が使われることもあります。

焼肉屋の「ロース」と「カルビ」

もともと焼肉業界では長年の慣習として赤身肉全般を「ロース」、脂身がついた肉を「カルビ」と呼ぶ習慣がありました。それゆえ、少なくない焼肉店が実際にはロースの部位ではないもも肉やランプ肉も「ロース」として提供していました。なぜこのようなことになったのかというと、小売業では食肉小売品質基準で食肉の部位が定義されていて「ロース」と表示されているものはかたロースやリブロース、サーロインでなければならないと決められていましたが、その一方で外食業は対象外であり、焼肉業界では長年メニューは「ロース」と「カルビ」の2種類であり、メニューとしての名前は食肉の部位の定義とは必ずしも一致しないという認識が続いてきたからです。

しかし、2010年に消費者庁は肉の部位としての「ロース」ではないもも肉なども「ロース」とメニューで記すのは景品表示法違反の不当表示にあたるとして業界団体に表示の適正化を求めました。これは、ロース肉の卸値はもも肉はよりも3割以上高いため、「ロース」の高級なイメージでもも肉などが提供されるのは不適切と見られたからです。

こうして、「ロース」は部位としてのロース肉でなければならないということになりました。その一方で「カルビ」は食肉小売品質基準などで定められた部位の名前ではなかったため明確な決まりがないままとなりました。

「カルビ」はどんな肉?

一般的に「カルビ」と呼ばれる牛ばら肉は牛の腹部の肋骨のまわりの肉です。さらに、ばら肉は前の部分は「肩ばら」、後ろの部分を「ともばら」に分けられます。

肩ばらは常に動く部分であるため筋肉質でやや硬めであるものの、適度にサシの入った赤身です。肩バラの中にはバラ肉の中でも一番旨みのある「三角バラ」と呼ばれる希少部位があります。「特上カルビ」などとして提供されることがあります。

赤身と脂肪が交互に三層に重なっていることから「三枚肉」と呼ばれます。赤身と脂身が合わさった旨味が豊富で濃厚な味わいで、最も“焼肉らしい”肉とされます。「カルビ」として提供される肉の多くはこの部分です。

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